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【謎の儀式・風習】ホラー映画10選|理解不能な“祈り”が恐怖を呼ぶ

怯えながらお札をかざす男性の姿。儀式的だが頼りない雰囲気

「なんの儀式…?」理解不能な“祈り”が生む恐怖

ホラー映画の中には、理解の範疇を超えた「儀式」や「風習」が登場し、それが恐怖の核心になっている作品が数多く存在します。

宗教的な祝祭、村に伝わる土着信仰、密室の中で密かに行われる儀式…
何をしているのか、なぜそれが必要なのか――最後までわからないまま、ただ不気味さだけが積み重なっていく。

この記事では、そんな「謎の儀式・風習」が描かれるホラー映画を10本に厳選して紹介します。
どれも“祈り”という言葉では片付かない、狂気に満ちた異常な世界へとあなたを誘います。

目次

ジャンプできる映画リスト(儀式・風習ホラー10選)

怯えながらお札をかざす男性の姿。儀式的だが頼りない雰囲気
映画タイトルジャンル・テーマ怖さレベル
ミッドサマー宗教カルト/グロあり★★★★★
ラ・ヨローナ~泣く女~呪い/民族伝承★★★☆☆
へレディタリー/継承悪魔崇拝★★★★☆
ザ・リチュアル いけにえの儀式北欧信仰★★★☆☆
ノロイ民間信仰/モキュメンタリー★★★☆☆
サクリファイス海神信仰/狂信★★☆☆☆
ビー・マイ・キャット個人崇拝/心理ホラー★★★★☆
イット・カムズ・アット・ナイト閉鎖共同体/不安心理★★★☆☆
哭声/コクソン悪霊/民間儀式★★★★☆
ウィッカーマン(1973年)異教信仰/祭りの儀式★★★★☆

ミッドサマー

映画紹介:
「どうして明るいのに、こんなに怖いの?」
――その疑問が頭から離れなくなるのが『ミッドサマー』です。

失意の中でスウェーデンの田舎村を訪れた主人公が、
“90年に一度”という謎めいた祝祭に巻き込まれていくこの物語は、
見た目の美しさと裏腹に、不穏さと狂気がじわじわと押し寄せる“昼の悪夢”。

村人たちが当たり前のように受け入れている風習や儀式が、
観る側にはまったく理解できず、「これはヤバい」と本能が警告を鳴らし続ける…。
それでも逃げられない主人公の心理状態に、
観客までもが飲み込まれていく構造がとにかく巧み。

カルト的な共同体に呑まれていく恐怖を、
明るい自然光と美しい民族衣装の中で描くという
“ホラーの概念を裏切る演出”が絶品です。

ポイント:

  • 怖さ:★★★★★
  • グロ度:★★★★☆
  • ジャンル:宗教ホラー/カルト/心理ホラー
  • 一言おすすめポイント:明るさ=安全という常識が崩れる。祝祭に潜む“異常”が静かに恐怖を拡げていく、現代ホラーの金字塔。

視聴者の声:
・祝祭の空気がリアルすぎて、まるで自分も閉じ込められてるような感覚に。
・文化の違いってこんなに怖いのか…と痛感した。ラストまで目が離せない。
・視覚的な美しさと裏腹に、心理的な追い詰め方がえぐい。観たあとしばらく引きずった。

配信:
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ラ・ヨローナ~泣く女~

映画紹介:
「この幽霊、どうして泣いてるの?」
――その答えを知るほどに、背筋が冷えていく。

中南米に古くから伝わる“ラ・ヨローナ”=泣く女の伝説をもとに描かれた本作は、
単なる怪談話ではなく、“呪われた母”という強烈な感情の渦を持った存在を描いています。

舞台は1970年代のロサンゼルス。
家族を守ろうとする女性社会福祉士が、次第に“泣く女”の呪いに巻き込まれていく展開は、
現実の育児・家族問題とも地続きであり、感情のリアリティが恐怖を倍増させています。

ただ襲ってくるだけではない。
“なぜその儀式が行われているのか”という根本にあるのは、怒りと哀しみ。
この映画では、風習や信仰が「母の感情」と結びつくことで、恐怖が生々しく伝わってくるのです。

ポイント:

  • 怖さ:★★★☆☆
  • グロ度:★☆☆☆☆
  • ジャンル:心霊・伝承ホラー・呪い
  • 一言おすすめポイント:伝承に込められた“母の痛み”が、理屈を超えて胸に迫る。ラテン系ホラーの底力を感じる一作。

視聴者の声:
・ジャンプスケアもあるけど、それより母親の絶望が怖かった。
・背景を知るほど泣く女の行動にゾッとする。
・民間伝承がリアルに怖いと思わされた作品。音の演出がすごい。

配信:
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へレディタリー/継承

映画紹介:
「うちの家族、なにかおかしい…」
――そう思ったときには、もう逃れられない。

祖母の死をきっかけに、次々と奇怪な現象が一家を襲い始める『へレディタリー』。
物語は静かに始まるのに、その不穏さは一気に生活のすみずみにまで染みわたっていきます。

この映画の怖さは、“遺伝する呪い”と“知らぬ間に儀式の一部にされている”という、
現代人にとって最も避けられない恐怖を突きつけてくる点にあります。

普通の家族のふりをしていたのは自分たちだけで、
実はとっくにすべてが“仕組まれていた”と気づいたときの絶望感。
しかも、その儀式には“愛”も“信仰”もなく、ただ機械のように運命をなぞらされているだけ…。

ラストにかけての“あれ”が何を意味するのか、考察したくなる人も多いはず。
それくらい、恐怖と衝撃が脳に焼きつく一作です。

ポイント:

  • 怖さ:★★★★☆
  • グロ度:★★★☆☆
  • ジャンル:悪魔崇拝/オカルト/心理ホラー
  • 一言おすすめポイント:何気ない家族の会話の裏で、すでに儀式は始まっている…“家族ごと呑まれる系ホラー”の傑作。

視聴者の声:
・最初は不気味な雰囲気だったのに、終盤で一気に突き落とされる。
・どのキャラにも共感しちゃうから余計に怖い。誰も悪くないのが地獄。
・一人で観ない方がいい。特に夜中。あの顔が忘れられない。

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ザ・リチュアル いけにえの儀式

映画紹介:
「この森、おかしい」
――その違和感は、最初の夜から始まっていた。

親友の死を悼み、ハイキングに出かけた男性4人。
しかし、道に迷った彼らが踏み入ったのは、“ある神”が支配する北欧の森だった…。

本作の恐怖は、“風習”が風景に溶け込んでいる点にあります。
森に点在する謎の祠や不気味な彫像、村人たちの無言のルール。
どれも明確に説明されることはないのに、「何かがいる」という気配がひたすら怖い。

儀式や信仰の存在が、単なる背景ではなく、
“逃げられない構造”として機能しているところが本作の強み。
そして終盤、ついに姿を現す“神のような何か”――そのデザインも圧巻です。

ポイント:

  • 怖さ:★★★☆☆
  • グロ度:★★☆☆☆
  • ジャンル:北欧神話・儀式ホラー・モンスター
  • 一言おすすめポイント:説明なし、逃げ道なし。異教の神をめぐる“理解不能ホラー”の真骨頂。

視聴者の声:
・北欧神話っぽいのが好きな人は絶対ハマる。儀式の空気が本当に不気味。
・誰も悪くないのに、全員じわじわ壊れてくのがしんどい。
・あの“神”の姿、めっちゃ独創的で一生忘れない。

配信:
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ノロイ

映画紹介:
「これ、本当にフィクション…?」
――そう思ってしまうほどの“リアルさ”が、あなたの神経を削ってくる。

心霊研究家・小林雅文が行方不明になった――。
彼の残したビデオテープには、テレビ番組の映像やインタビュー映像がつなぎ合わされていて、
一見バラバラな怪異が、少しずつ“ひとつの儀式”に収束していく…。

本作は「かぐたば」という架空の民間信仰をめぐる実録風ホラー。
この“いかにもありそう”な作り込みがとにかく巧妙で、
観ているとまるで本当に呪いの真相を追っているような気分に。

途中で出てくる祈祷、奇妙な言葉、儀式のルーツなど、
すべてが徐々に“点”から“線”になっていく構成も見事。
特にラスト10分、映像が収束していく瞬間は、鳥肌が止まりません。

ポイント:

  • 怖さ:★★★☆☆(じわじわ系)
  • グロ度:★☆☆☆☆
  • ジャンル:民間信仰・モキュメンタリー・心霊
  • 一言おすすめポイント:“信じる/信じない”の境界を突いてくる、邦画ホラーの傑作。祈祷シーンの異様さがクセになる。

視聴者の声:
・本物の心霊番組かと思った。普通に信じて観てた自分が怖い。
・説明されない“かぐたば信仰”が妙にリアルで、不気味すぎる。
・ノロイのラストは、邦画ホラー史に残る名シーン。夜中に観たら本気で後悔した。

配信:
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サクリファイス

▶ 予告編を見る(YouTube)

映画紹介:
「この町の人たち、何かを隠してる――」
そう感じたとき、もう“海の神”からは逃げられない。

妻とともに故郷のノルウェー沿岸部に戻った男性が、
地元の人々が信じる“古代の海神”と、それを讃える奇妙な儀式に徐々に巻き込まれていく物語。

この作品の怖さは、とにかく“静か”。
誰も直接的に脅してこないし、血もあまり出ない。
けれど、どこかズレた笑顔、淡々と語られる神話、
町ぐるみで進められている“何か”の気配が、ジワジワと心を締めつけてくる。

まるで観ている側も“信仰の海”にゆっくり沈められていくような、
そんな息苦しさが魅力でもある作品。
クライマックスの“ある選択”も含め、
不安定な空気感を楽しめる人には刺さるはず。

ポイント:

  • 怖さ:★★☆☆☆(不穏さ重視)
  • グロ度:★☆☆☆☆
  • ジャンル:民間信仰・カルト・海洋神話ホラー
  • 一言おすすめポイント:表向きは穏やかな海辺の町――でもその海には、信仰と狂気が渦巻いている。

視聴者の声:
・ずっと不気味なのに何も起きない。でも目が離せなかった。
・海の神という発想が新鮮。不気味な宗教感がじわじわくる。
・“町ぐるみの優しさ”が一番怖いってこと、教えられた気がする。

配信:
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ビー・マイ・キャット

映画紹介:
「あなたのために映画を作る」
――その“愛”が、儀式に変わる。

本作は、ルーマニアのインディーズ監督アドリアン・トファが自ら主演・監督・脚本を務めた疑似ドキュメンタリー。
舞台は、彼が憧れのハリウッド女優・アン・ハサウェイに捧げる映画を撮る…という狂気のプロジェクト。

撮影のために集められた女優たちは、
“アンにふさわしい”存在かどうかを、狂信的な基準で試されていく。
その過程はまさに、「個人への崇拝」が宗教化し、儀式化していく過程そのもの。

画質の悪さ、手ブレ、音声の不明瞭さ…
すべてが逆に“本物っぽさ”を生み出していて、観ているうちに「これ演技だよね…?」と不安になってくる。

映画というメディアへの“愛”が極まりすぎた結果、
生贄が生まれ、儀式が成立してしまう――
そんな“偏った信仰”の恐ろしさが、全編を通して突き刺さってきます。

ポイント:

  • 怖さ:★★★★☆
  • グロ度:★★★☆☆
  • ジャンル:擬似ドキュメンタリー・サイコスリラー・個人カルト
  • 一言おすすめポイント:「好き」が狂信に変わる瞬間。儀式とは何か、信仰とは何かを問いかけてくるインディーズ怪作。

視聴者の声:
・演技なのか本気なのか、本気でわからなくて冷や汗が出た。
・映画愛が狂気と紙一重って、こういうことか…。
・静かで淡々としてるのに、めちゃくちゃ怖い。観終わった後もしばらく引きずった。

配信:
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イット・カムズ・アット・ナイト

映画紹介:
「ルールを守れば、生きられる」
――でも、その“ルール”は誰が決めたのか?

世界が何かに感染し崩壊した後、森の中の家で生き延びていた一家。
そこにもう一組の家族が現れたことで、徐々に緊張感が高まり、“暗黙の儀式”のような共同生活が始まっていく…。

本作に登場する“儀式”は、はっきりとした祭壇や呪文ではありません。
でも、毎晩の鍵閉め、マスクの装着、消毒のやり方――
それら全てが“この家の信仰”として静かに機能しているんです。

しかも、それに従わない者がどうなるかは、誰も言わない。
だけど、みんな知っている。
その空気感の怖さが本作の最大の武器。

“信じること”が信仰になる瞬間を、
静かな演出でじわじわ見せてくる、後味の悪さ全開の作品です。

ポイント:

  • 怖さ:★★★☆☆
  • グロ度:★★☆☆☆
  • ジャンル:心理ホラー・終末サバイバル・閉鎖空間
  • 一言おすすめポイント:目に見える化け物はいない。でも、その不在こそが最恐。沈黙と視線の“儀式”が人間を追い詰める。

視聴者の声:
・何も出てこないのに、終始息苦しかった。
・「あれは正しかったのか?」とずっと考えさせられる。
・不安と緊張の持続力がすごい。音のないシーンが一番怖いなんて…。

配信:
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哭声/コクソン

映画紹介:
「誰が悪いのか、誰を信じるべきなのか――」
最後までわからないまま、祈祷と呪いが観る者を飲み込む。

韓国の田舎町・谷城(コクソン)で起こる、連続殺人と奇病。
犯人も動機も不明なまま事件は拡大し、
やがて“よそ者の日本人”や祈祷師の存在が浮かび上がってくる…。

本作は“善悪の境界”を意図的に曖昧にした傑作ホラー。
そして何より印象に残るのが、本気の“祈祷”シーン

跳ね、叫び、太鼓を打ち鳴らす儀式的な祈りの光景は、
恐怖というより「この世界に触れてはいけない」と直感するような、
理屈を超えた“祈りの暴力性”すら感じさせます。

祈祷をめぐる人物たちの言葉の真偽、
「信じる」という行為の危うさが、観る側の足元まで揺るがせてくる。
“信仰”をテーマにしたホラーとして、これ以上に濃厚な作品はそうそうありません。

ポイント:

  • 怖さ:★★★★☆
  • グロ度:★★★☆☆
  • ジャンル:民族ホラー・呪術・サスペンス
  • 一言おすすめポイント:理解不能な祈祷と混乱する善悪――理屈を超えて不安にさせられる、韓国ホラーの金字塔。

視聴者の声:
・祈祷のシーン、怖すぎて鳥肌が止まらなかった。
・どっちを信じていいかわからなくなる構成が見事。最後まで騙された。
・宗教・信仰・村社会の空気、全部が混じっていて不穏さの塊みたいな映画。

配信:
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ウィッカーマン(1973年)

映画紹介:
スコットランド沖の孤島“サマーアイル島”に失踪した少女を捜して乗り込んだ警官が目にするのは、常識では理解しがたい異教的な風習と、奇妙な住人たち。次第に追い詰められていく彼が最後に迎える運命とは……。

『ウィッカーマン』は、1973年公開のカルトホラー映画で、民間信仰・異教的儀式を題材にした元祖とも言える存在。表面上は牧歌的でのどかな島の空気が、物語が進むごとに“異常”へと変化していく演出は圧巻です。

リメイク版(2006年)もありますが、オリジナル版の静かで不気味な狂気と、ラストの衝撃度は群を抜いています。

ポイント:

  • 怖さ:★★★☆☆
  • グロ度:★☆☆☆☆
  • ジャンル:カルト・宗教・民俗ホラー
  • 一言おすすめポイント:平和そうな風景の裏に潜む「理解不能な論理」がゾッとする一本

視聴者の声:
「音楽が明るすぎて逆に不気味。怖さがジワジワくるタイプ」
「結末に鳥肌。誰もが知ってる“恐怖”じゃない、何か根源的なものを見せられた」
「2006年のリメイクと見比べると、オリジナルの完成度がよくわかる」

配信:
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まとめ|“理解できない恐怖”こそが、人を本当に怖がらせる

記事の締めくくりやポイント整理用のバナー画像 ホラー映画に関する情報を総まとめした記事用アイキャッチ 読者に印象を残す記事のまとめセクション用ビジュアル

ここまで紹介してきた10本のホラー映画は、どれも「儀式」や「風習」がテーマになっていました。

でも、ただの風習じゃない。
観ている私たちには理解できない、説明もされない、けれど彼らにとっては“当たり前”。
そのズレこそが、得体の知れない恐怖を生み出します。

「これって何のためにやってるの?」
「なぜみんな、あの儀式を受け入れてるの?」
――そう思った時点で、もうあなたも“その中”に足を踏み入れてるのかもしれません。

理屈の通じない世界に迷い込む、そんな映画体験をしたくなったら、ぜひこの記事の中から気になる1本を選んでみてください。

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