韓国ホラー映画おすすめ18選｜泣ける、震える、狂気に陥る傑作ぞろい

Jホラーともハリウッドホラーとも違う、独特の“湿度”と“狂気”がある──。

それが「韓国ホラー映画」の魅力です。

宗教、家族、軍隊、国家、記憶…社会の奥底に沈んだテーマが、緻密な演出と圧倒的な演技力で描かれるその恐怖は、ただの“怖い”を超えて、観る者の心に深く突き刺さります。

今回は、韓国ホラーの傑作18本を厳選。
トラウマ級のサイコスリラーから、実話を元にした怪異系、さらにはモンスター・パニックや霊的ホラーまで、多彩なジャンルを網羅してお届けします。

韓国ホラーは、容赦がありません──。

韓国ホラー映画おすすめ18選｜本当に怖い名作だけを厳選！

タイトル	ジャンル	怖さ
哭声（コクソン）	村・呪い
破墓／パミョ	呪術・悪霊
箪笥	家族・サイコ
コンジアム	心霊・POV
新感染 ファイナル・エクスプレス	ゾンビ・アクション
トンソン荘事件の記録	モキュメンタリー・心霊
オクス駅お化け	都市伝説・心霊
ワーニング その映画を観るな	メタ・呪い
ドアロック	ストーカー・サスペンス
殺人漫画	WEB漫画・心霊
THE SIN 罪	撮影現場・感染
事故物件 歪んだ家	事故物件・心霊
グエムル -漢江の怪物-	怪物・パニック
海にかかる霧	海上・サスペンス
母なる証明	親子・サイコ
アパートメント	都市伝説・心霊
0.0MHz	心霊・実験
悪魔を見た	サイコ・復讐

哭声（コクソン）

公開年	制作国	上映時間
2016年	韓国	156分

映画紹介：
「この村ではいま、何かがおかしい──」。不気味すぎる雰囲気と容赦ない展開で観る者を圧倒する韓国ホラーの金字塔『哭声』は、“呪い”“信仰”“悪”という重く深いテーマを、圧巻の映像と物語で描ききった一作です。

山あいの村で突如起こりはじめる凄惨な殺人事件。容疑者は錯乱し、共通するのは「体に発疹」と「謎の日本人の存在」…。一見、サスペンスのようでいて、物語はやがて、恐ろしくも神秘的な“超自然の闇”に呑み込まれていきます。

監督は『チェイサー』のナ・ホンジン。リアルな人間描写に加え、何が真実で何が偽りか観る者の信仰を揺さぶる巧みな脚本が光ります。説明されない謎、読めない結末…“わからなさ”そのものが恐怖となる作品です。

ただ怖いだけでなく、救いのない哀しみが心をえぐる。エンタメとしても芸術としても評価の高い本作、ホラー好きなら一度は通るべき一本です。

破墓／パミョ

公開年	制作国	上映時間
2024年	韓国	134分

映画紹介：
“触れてはならないもの”に手を伸ばしたとき、何が起きるのか。名家からの依頼で、風水師・巫堂・墓相師らが古い墓を暴く――土の匂い、湿った風、儀式の唱え…。棺が露わになる瞬間、封印されていた時間と怨念が現在へせり上がってくる。手順どおりのはずの儀礼が、理の外側へ滑り出す感覚が背筋を冷やす。

本作の肝は、“恐怖の仕掛け”よりも死者への礼と禁忌に向ける視線。金と欲で葬送の秩序をねじ曲げたとき、その歪みは誰に返ってくるのか。韓国ホラーが得意とする社会性と宗教的リアリズムが、怪異を単なる見世物にしない。

闇に沈む山林、鳴り止まない風、遠くで揺れる灯。画の密度が高く、“見えないものの重さ”を肌で感じさせる。ジャンプスケアに頼らず、儀礼の緊張と小さな異変の積み重ねで不安を増幅。気づけば祟りの理路が観客の中で完成している。

クライマックスは圧巻。恐怖の核心は驚かせではなく、因果が噛み合ったときの静かな絶望にある。終幕の余韻まで含め、現代の宗教ホラーの到達点と言いたい。

箪笥

公開年	制作国	上映時間
2003年	韓国	115分

映画紹介：
「そこには、まだ終わっていない記憶が棲んでいる──」。韓国ホラーの傑作として語り継がれる『箪笥』は、美しくも不気味な映像美と、重層的な心理描写が融合したサスペンスホラーです。

療養から帰ってきた姉妹が迎える新しい生活。だが継母との確執、不自然な家の気配、そして古びた“箪笥”が、静かに不穏な空気を漂わせていく…。本作はただの心霊ホラーではなく、家族関係に潜む心の闇を丁寧に描きます。

後半の展開で物語の意味が一変し、「あの描写にはこんな意味があったのか…」とゾクっとする驚きが待っています。ジャンプスケアに頼らず、心理的な違和感と美術・演出の力で恐怖を積み上げる、まさに本物の“静かに怖い”映画です。

哀しみと罪の意識、そして幻想と現実の境界が崩れていくそのラストは、ただ怖いだけでは終わらない余韻を残します。ホラーという枠を超えた芸術的作品です。

コンジアム

公開年	制作国	上映時間
2018年	韓国	94分

映画紹介：
「その病院には、絶対に“入ってはいけない部屋”がある──」。『コンジアム』は、実在の心霊スポットを舞台にしたPOVスタイルの心霊ホラー。まるで自分が心霊体験をしているかのような没入感で恐怖を味わえる一作です。

有名ユーチューバーたちが廃病院の潜入配信に挑戦。しかし、再生回数を稼ぐために仕掛けた“やらせ演出”が、本物の怪異を引き寄せてしまう…。序盤は軽いノリの映像なのに、後半から一気に雰囲気が激変。観ているこちらも逃げ場を失います。

カメラ越しの不意打ちや“音”の使い方も抜群で、ジャンプスケア好きにはたまらない構成。ただし、本作の真価は“見えない恐怖”の演出にあり、観終わった後も頭から離れない不気味さが残ります。

韓国ホラーらしい執拗な追い詰めと、ネット世代への皮肉も込められた本作。POVホラーの中でも群を抜いてリアルで怖い、韓国ホラーの新定番です。

新感染 ファイナル・エクスプレス

公開年	制作国	上映時間
2016年	韓国	118分

映画紹介：
止まらない列車、迫り来る感染者、そして生きるための決断──。『新感染 ファイナル・エクスプレス』は、ゾンビ映画でありながら人間ドラマとしても高く評価された、韓国発の傑作パニックホラーです。

ソウルから釜山へ向かう高速鉄道KTXに乗り込んだ父娘。車内で突如発生する感染者の暴走、連鎖的に拡がる恐怖。密室空間という制約の中で、極限状態にさらされた人々の本性が次々と露わになっていきます。

アクションはスピーディで、ゾンビの動きもキレッキレ。そして何より心を打つのが、“自己中心的だった父親が、娘のために変わっていく姿”。ホラーで泣けるなんて…と侮るなかれ、これはまぎれもない感動作です。

韓国映画らしい社会風刺も含まれ、単なるパニックムービーに留まらない深さがあります。ホラー初心者にもおすすめできる、完成度の高い一本です。

トンソン荘事件の記録

公開年	制作国	上映時間
2023年	韓国	87分

映画紹介：
殺害の一部始終が収められた映像、古い下宿“トンソン荘”で起きた出来事の断片──「誰かが撮ったもの」と「誰かが見せたいもの」の境界が曖昧なまま、私たちは再生ボタンを押すしかない。廊下の暗がり、隣室の物音、置きっぱなしの三脚……ありふれた画のはずなのに、フレームの外がやけにうるさい。

本作の強みは、モキュメンタリーの基本である“見せない恐怖”の緻密さ。ピントが外れた瞬間、音声が途切れた刹那、編集の継ぎ目──そこにだけ濃度の高い不気味さが沈殿する。観客は「写っていないもの」を補完し続け、想像で自分を追い詰めていく。

生活感の残る安宿を舞台に、“人が暮らした痕跡”そのものが怪異へ変質していく過程が見事。笑い声の残響、廃棄された荷物、油じみた壁紙──どれも説明不能な気配を帯び始め、視界がじわじわと濁っていく。

派手な絶叫やCGに頼らず、「編集」というナイフで神経を細かく刻むタイプの恐怖。見終わったあと、あなたはきっと自分のスマホの録画フォルダを直視できなくなる。

オクス駅お化け

公開年	制作国	上映時間
2022年	韓国	80分

映画紹介：
ソウル・オクス駅で相次ぐ不可解な事故──ネット記者のナヨンは、クリック狙いの取材から始めた記事が、都市伝説と現実の境界を溶かしていく瞬間に立ち会うことになる。監視カメラは“見ていない”ものまで記録し、駅のアナウンスは微妙に音程を外す。誰かの証言が重なるたび、見えない「影」の輪郭が濃くなる。

ウェブ漫画発の題材を、現代的なメディア倫理へと接続する手つきが巧い。「拡散」の行為そのものが怪異の増幅装置になるという皮肉が、冷たい蛍光灯の光と相まって、ホームの空気をひどく不吉に染め上げる。

80分のタイトな尺で、数字の反復や足音のリズム、ホームの「死角」を丹念に積み上げる演出は地味だが強力。はっきり映さないからこそ、最後に“視線の置き場”が崩れる瞬間のゾワッが倍増する。

通勤・通学の何気ない日常を侵す“駅ホラー”。見終えたあと、あなたはもう列車待ちで背後を気にせずにはいられない。

ワーニング その映画を観るな

公開年	制作国	上映時間
2019年	韓国	86分

映画紹介：
“観ると呪われる映画”の正体を追う新人監督ミジョン。大学に伝わる伝説の卒業制作フィルムを辿るうち、スクリーンの内と外の境界がささくれ立ち、彼女自身の創作欲が呪いの回路に組み込まれていく。プロジェクターの光、回り続けるリール、暗い映写室──映画を愛する者なら誰もが知る聖域が、いつしか禁忌の祭壇へと変わる。

本作の快感はメタ構造にある。映画内の“未完の作品”が、観客である私たちの視線をも巻き込み、完成へ向けて動き出す仕掛け。画面の外側から何かに覗かれている感覚が終始まとわりつき、視聴そのものが儀式に転化してしまう。

派手なゴアは控えめだが、音の欠落やノイズ、暗闇に浮くスクリーンの白で不安を増幅。“観てはいけない映像”の背徳感がじわじわと喉を締め付け、ミジョンの執念と恐怖が鏡写しになる演出が痛いほど効く。

ラストは、あなたがどちら側の“観客”でいたかを問う冷ややかな一刺し。映画を愛するほど怖い、上質のメタ・ホラーだ。

ドアロック

公開年	制作国	上映時間
2018年	韓国	103分

映画紹介：
ワンルームで一人暮らしの受付職員キョンミン。ある夜、就寝前に電子ロックの解錠音が鳴る──鍵痕、歯ブラシの湿り、ベッド下の空気。生活の細部がすべて不審に見え始める瞬間、観客の鼓動も上がる。侵入者は見つからないのに、誰かが“ここ”を知り尽くしている。現実に根差した恐怖が、容赦なく日常へ食い込んでくる。

本作は幽霊ではなく人間が一番怖いことを思い出させる都市型サスペンス。警察にも同僚にも信じてもらえない孤立の感覚を長尺で体験させ、観客をキョンミンの味方にしながら追い詰めていく。防犯ガジェットやマンションの構造と絡めるディテールが生々しく、現代の不安を精密に増幅する。

派手な流血ではなく、鍵パッドのカチカチという音、廊下の足音、暗がりの間で攻める音響設計が秀逸。視界の外に“誰かがいるかもしれない”という想像が、最も強い恐怖になる。

一度でも夜中に“気配”を感じた人には刺さりすぎ注意。鑑賞後、帰宅時の解錠ルーティンが一つ増えるはずだ。

殺人漫画

公開年	制作国	上映時間
2013年	韓国	104分

映画紹介：
ウェブ漫画に描かれた死が、現実で“予告どおり”に起きる──。編集者と刑事が真相を追ううち、人気作家の新連載が犯行声明のように振る舞い始める。コマ割り、ページ送り、スクロール、読者コメント。デジタルならではの読書体験が、そのまま恐怖の装置へ反転する構造が痛快で不気味だ。

本作の核は、“創作と現実の距離”に切り込む視線。作り手の無自覚な悪意や承認欲求、そしてメディアが生む消費のスピードが、怪異の燃料として積み上がっていく。明滅するモニターの白、夜更けの作業部屋、通知音──創作の孤独と疲労が、じわりと心霊の相貌を帯びる瞬間がゾッとする。

刑事パートの捜査劇がテンポを保ちつつ、漫画の“コマ外”に潜む何かを示唆。見えるもの（画面内）と、見えないもの（画面外）の対比が鮮明で、終盤の仕掛けもテーマに忠実。ホラーとスリラーのバランスがよく、入門編としても薦めやすい完成度だ。

読者としてスクロールしてきた記憶が、鑑賞中に呼び覚まされる。次のページへ指を滑らせるだけで、背筋が冷える感覚──“読む”という行為に潜む恐さを教えてくれる一本。

THE SIN 罪

公開年	制作国	上映時間
2024年	韓国	103分

映画紹介：
山奥の廃墟で進むインディ映画の撮影。新人女優、少人数のスタッフ、押し寄せるスケジュール──そこへ起こるのは、説明不能の事故と不可解な“復活”。カメラが回り続ける限り、現実とフィクションの境界は溶け、撮影素材に刻まれた“罪”がフレームの外へにじみ出していく。

本作の魅力は、撮影現場ホラーのメタ構造に感染／呪術的な恐怖を重ねた設計。誰が発端で、どの瞬間から“異常”が始まったのか。編集点の裏側で隠された真実が、断片的な映像と音のズレから立ち上がる。

赤と闇の色調、長回しの不穏、ダンスのような儀式めいた動き。驚かせに頼らず、呼吸を乱すような気味悪さを積み上げる演出が光る。観客はいつのまにか“記録者”として共犯にされ、見たくないものから目を逸らせなくなる。

スクリーンのこちら側にいるはずの私たちが、視られる側へ回るラストの皮肉。タイトルの“罪”の意味が、静かに胸へ沈む一本だ。

事故物件 歪んだ家

公開年	制作国	上映時間
2022年	韓国	91分

映画紹介：
人里離れた一軒家に越してきた家族。夜になると床が鳴り、壁紙の剥がれが口のように見え、鏡の奥で空気が歪む──“家そのもの”が侵入者のように振る舞い始める。原因を突き止めようとするほど、過去の住人の痕跡が現在へ浸み出してくるのが恐ろしい。

本作の怖さはド派手なゴーストではなく、生活の手触りが狂っていく違和感にある。家族の会話が噛み合わなくなり、視線が少しずつズレ、やがて間取りは“逃げ場の地図”へと変わる。韓国ホラーが得意とする家庭劇のリアリズムが、不安を現実に縫い付ける。

寝室の暗がり、ドアの微かな隙間、階段の途中で立ち尽くす気配──日常のディテールを音と間で積み上げ、観客の想像力に火をつける設計。気づけば家の呼吸と自分の呼吸が重なり、夜更けの静けさが敵になる。

“住む”という最も日常的な行為を侵す、事故物件ホラーの良作。観賞後に自宅の廊下を歩くのが少し怖くなるはずだ。

グエムル -漢江の怪物-

公開年	制作国	上映時間
2006年	韓国	119分

映画紹介：
「怪物が現れた。でも本当に怖いのは、それだけじゃない──」。『グエムル -漢江の怪物-』は、モンスター映画でありながら、韓国社会への鋭い風刺と家族の絆を描いた、異色の傑作パニックホラーです。

突如、漢江に現れた巨大生物が人々を襲撃。混乱の中、怪物に娘をさらわれた父親が、家族と共に決死の救出に挑む。おおげさな演出に頼らず、あくまで“市民目線”で描くパニックが、リアリティと共感を生み出します。

監督は『パラサイト』のポン・ジュノ。ユーモア、スリル、悲しみが一体となった物語構成は秀逸で、一筋縄ではいかない展開とキャラクターの人間味が深く心に残ります。

“怪物映画”と聞いて敬遠するのはもったいない。社会と家族、恐怖と愛情、さまざまな感情が渦巻く、唯一無二のモンスターホラーです。

海にかかる霧

公開年	制作国	上映時間
2014年	韓国	111分

映画紹介：
「あの霧の中で、何があったのか──」。『海にかかる霧』は、実際の事件を基にした密室サスペンス。海という閉ざされた世界で、人間の欲望と狂気が爆発する、息詰まるような心理ホラーです。

経営難にあえぐ漁船が、不法移民の密輸に手を染めたことから始まる悲劇。次第に乗組員たちの心が蝕まれていき、善悪の境界が消えていく。そして船内に広がるのは、霧と、死と、取り返しのつかない選択。

製作はポン・ジュノ、主演にキム・ユンソク。見せ場は派手さではなく、人間の弱さ・卑劣さがむき出しになる緊迫感。静かに、でも確実に心がすり減っていくような“重い恐怖”が全編に漂います。

ホラー的演出は控えめですが、“人間そのものが一番怖い”と感じさせてくれるリアルな恐怖。観るには覚悟がいるが、その価値はある名作です。

母なる証明

公開年	制作国	上映時間
2009年	韓国	128分

映画紹介：
「息子は、私が守る──」。『母なる証明』は、母の愛という美しいものが、やがて狂気へと変わっていく様を描いた、サスペンス色の強い心理ホラー。ポン・ジュノ監督が贈る、静かで恐ろしい傑作です。

知的障害を抱える息子が、女子高生殺害の容疑で逮捕される。無実を信じる母親は、警察や証言を無視して独自に事件を追い始めるが、彼女の行動が少しずつ常軌を逸していく…。母の「愛」が、周囲を飲み込んでいく過程が恐ろしくも切ない。

犯人捜しのスリルもさることながら、“母とは何か”を深く問いかける重厚なテーマ性が心に残る。伏線の張り方と回収も緻密で、見返すたびに新たな気づきがある構造になっています。

ジャンルとしてはホラーの枠を越えているものの、人間の愛と執念の怖さを描き切った作品として、ホラー好きにも強くおすすめできる一本です。

アパートメント

公開年	制作国	上映時間
2006年	韓国	90分

映画紹介：
「午後9時56分、このアパートでは何かが起きる──」。『アパートメント』は、都市伝説のような不気味な噂が現実に変わる、韓国らしい湿度の高い心霊ホラーです。

物語の舞台は、高層アパート群。主人公がふと気づいた「同じ時間に灯りが一斉に消える」という不可解な現象。そしてその直後、住人たちが次々と謎の死を遂げていく。その背景にある過去の“事件”と“祈り”が、じわじわと恐怖を積み上げていきます。

ジャンプスケアや派手な演出は控えめながら、日常の風景が少しずつ“異常”に染まっていく感覚がクセになる。無機質で無関心な現代の集合住宅だからこそ、不気味さが際立ちます。

派手さはないが、「こんなこと、本当にあるかもしれない…」という都市型ホラーの恐ろしさを味わいたい人におすすめの作品です。

0.0MHz

公開年	制作国	上映時間
2019年	韓国	102分

映画紹介：
「脳波が0.0MHzになると、霊とつながる──」。奇抜な設定とガチ心霊描写で話題を呼んだ『0.0MHz』は、心霊科学×実験ホラーというユニークな切り口で恐怖を描く一作です。

心霊現象を科学で検証しようとする大学サークルのメンバーが、廃屋で“0.0MHz状態”に入る実験を敢行。だがそこで本物の悪霊に接触してしまい、次々と起こる怪異に巻き込まれていく…。

POVではなく通常のカメラワークですが、幻覚・憑依・呪術など心霊ホラーのお約束が満載。グロテスクな演出も多く、特に中盤以降の展開はかなり攻めた内容になっています。

ややB級感もありますが、“見た目にわかりやすい怖さ”と“ガチな霊的雰囲気”が同居しており、心霊ホラー好きなら楽しめること間違いなしの一作です。

悪魔を見た

公開年	制作国	上映時間
2010年	韓国	144分

映画紹介：
愛する人を残虐に殺された男が、自ら“悪魔”となって復讐の連鎖に堕ちていく…。『悪魔を見た』は、恐怖と憎悪がどこまで人間を変えてしまうかを突きつける、容赦なきバイオレンス・サイコスリラーです。

犯人を追うのは国家情報員。相手は凶悪連続殺人鬼。しかしこの映画は「正義が悪を裁く」物語ではありません。主人公が取ったのは、“捕まえては逃がし、苦しませ続ける”という狂気の報復。その先にあるのは、想像を絶する地獄。

監督は『オールド・ボーイ』で脚本を手がけたキム・ジウン。主演にイ・ビョンホンとチェ・ミンシクという演技怪物が揃い、暴力の連鎖がもたらす虚無を圧倒的な熱量で描き切ります。

心の弱さや怒りが“悪”に変わる瞬間を見せつけられる本作は、ただの復讐劇ではありません。観終わった後、何かが心に残って離れない、そんな強烈な一作です。

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まとめ｜韓国ホラー映画は“感情”で刺してくる

ゾンビ、心霊、復讐、家族の悲劇──韓国ホラーは、ただ“怖い”だけじゃありません。観たあとに残る余韻、揺さぶられる感情、そして「これは現実でもあり得るかもしれない」と思わせるリアルさが、他国のホラーと一線を画します。

今回ご紹介した18本は、その中でも特に物語性・演出・恐怖の質が高く、ホラー好きはもちろん、「ホラーはちょっと苦手…」という人にも刺さる名作ばかり。

あなたの心に残る“怖さ”はどれでしたか？感情を揺さぶる恐怖を味わいたいなら、韓国ホラーは間違いなく正解です。まだ観ていない作品があれば、ぜひ今夜チェックしてみてください。

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