ホラー映画パロディおすすめ10選｜笑えるけど怖い“二度おいしい”作品

怖いのに笑ってしまう──そんな“二度おいしい”体験を与えてくれるのが「ホラーパロディ映画」です。

スラッシャー映画の定番ルールをひっくり返したり、名作ホラーを徹底的に茶化したり。恐怖とユーモアが同居するその世界は、ホラーを見慣れた人ほどニヤリとさせられる仕掛けにあふれています。

今回は1990年代以降から2010年代の近作まで、ジャンルを超えて愛される「ホラーパロディ映画」10本を厳選。
『最終絶叫計画』のような王道ギャグから、『キャビン』のようなメタ構造系、さらに『ほぼトワイライト』のような一発ネタ的作品まで幅広く紹介します。

ホラーを愛する人も、怖いのが苦手で笑いで和らげたい人も──どちらも楽しめる世界がここにあります。

笑えるのにゾクッとくる！ホラーパロディ映画まとめ｜おすすめ10選

タイトル	ジャンル	怖さ
最終絶叫計画	ホラーコメディ・パロディ
最‘新’絶叫計画	ホラー・パロディ
スクリーム	スラッシャー・メタ
タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら	スラッシャー・逆転パロディ
キャビン	メタ・ホラー
ゾンビ・ストリッパーズ	B級・ゾンビパロディ
ほぼトワイライト	吸血鬼・恋愛パロディ
処刑山 -デッド・スノウ-	ゾンビ・スプラッター
シャークネード	B級・モンスター
死霊のはらわたⅡ	セルフパロディ・スプラッター

最終絶叫計画

公開年	制作国	上映時間
2000年	アメリカ	88分

映画紹介：
『スクリーム』『シックス・センス』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』──2000年代初頭に大ヒットしたホラー映画を徹底的に茶化したのが、この『最終絶叫計画』です。ホラー映画を観てきた人なら「その展開、あるある！」と爆笑しつつも、皮肉たっぷりの風刺に思わず唸らされる一本。

物語は『スクリーム』をベースにした学園スラッシャーですが、展開のたびに他ジャンルの名作ホラーが顔を出すメタ構造。怖いシーンの直後にバカバカしいギャグが飛び出すテンポ感が絶妙で、観客は「恐怖と笑いのジェットコースター」を味わうことになります。

また、出演者たちが大真面目に“バカなこと”をやることで、よりパロディとしての破壊力が増しているのもポイント。とくにラストにかけてのカオスな展開は、ホラーを見慣れた人ほど笑いのツボを突かれるはずです。

単なるおふざけではなく、「ホラー映画の黄金パターン」へのリスペクトがしっかりと根底にあるのがこの作品の強み。ホラーファンへの愛を込めた“爆笑ホラー体験”です。

最‘新’絶叫計画

公開年	制作国	上映時間
2003年	アメリカ	84分

映画紹介：
シリーズの中でも特に完成度が高いと評されるのが、この『最‘新’絶叫計画』です。本作は『ホーンティング』『ヘルハウス』『ホワット・ライズ・ビニース』といった幽霊系ホラーをベースに、さらに『チャーリーズ・エンジェル』『エクソシスト』『ロッキー』『インビジブル』『ゴースト・バスターズ』『ハンニバル』など、ホラーからアクション、スリラーまで幅広いジャンルの名作を徹底的にパロディ化しています。

特に幽霊系ホラーの定番演出を大胆に茶化した場面は秀逸。シリアスに描かれるはずの恐怖が、一瞬でギャグに変わる瞬間のギャップが笑いを誘います。怖さとバカバカしさが同居する、シリーズ屈指のカオス感はここで完成したといえるでしょう。

また、単発のギャグの連続にとどまらず、ストーリー全体が様々な映画のパロディで構成されているのも特徴。観客は「このシーンはあの映画だ！」と元ネタを探しながら楽しむことができ、映画ファンにとってはクイズのような面白さがあります。

ホラー好きも映画全般が好きな人も楽しめる、映画文化そのものを笑い飛ばすパロディの極致。シリーズ最高傑作と呼ぶ声が多いのも納得の一本です。

スクリーム

公開年	制作国	上映時間
1996年	アメリカ	111分

映画紹介：
ホラー映画に新たな息吹を与えた傑作が、この『スクリーム』です。単なるスラッシャーではなく、キャラクター自身が「ホラー映画のお約束」を語り、観客にメタ的な視点を突きつけることで、ジャンルをセルフパロディ化しました。まさに“ホラーを笑いながら恐れる”という新しい体験を生み出した作品です。

舞台は郊外の高校。ゴーストフェイスの仮面をかぶった殺人鬼が次々と若者たちを襲いますが、登場人物たちは「ホラー映画ではこうなる」と自覚的に語り、それが逆に悲劇を招いていく…。観客はホラー映画のルールを知っているからこそ、その裏切りにゾクッとさせられます。

『13日の金曜日』や『ハロウィン』といった往年のスラッシャーの要素を取り入れつつ、それらを風刺的に笑い飛ばすスタイルは当時として革新的。恐怖とユーモアが同居する演出は、その後のホラー映画のあり方を大きく変えました。

パロディとオマージュの絶妙なバランスで、ホラーへの愛を感じさせる一本。“ホラー映画を観てきた人ほど楽しめる、メタホラーの原点”です。

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら

公開年	制作国	上映時間
2010年	カナダ／アメリカ	89分

映画紹介：
ホラー映画のお約束「田舎者＝殺人鬼」を真っ向から覆したのが、この『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』です。善良な田舎者コンビが、都会から遊びに来た大学生たちに“殺人鬼”と勘違いされてしまうという逆転パロディ。ホラーファンなら誰もが知る定番イメージを笑いに変えた快作です。

物語はシンプル。湖畔の別荘で休暇を楽しもうとするタッカーとデイルに、大学生グループが遭遇。彼らの不運な行動や偶然が次々と“事故死”を引き起こし、あたかもタッカーとデイルが連続殺人鬼のように見えてしまうのです。恐怖のスラッシャー映画をコメディに変換する発想力が光ります。

笑えるだけでなく、キャラクターの人間味や友情も丁寧に描かれており、単なるギャグ映画にとどまらないのも魅力。とくに“勘違い”がどんどん大きくなっていく展開は、最後まで観客を飽きさせません。

ホラーを知っているからこそ楽しめる、逆転のアイデアが冴えた一本。ホラーのクリシェを愛と笑いでひっくり返す爽快パロディです。

キャビン

公開年	制作国	上映時間
2012年	アメリカ	95分

映画紹介：
『キャビン』は、一見すると定番の「森の中の別荘で若者が襲われるスラッシャー映画」。しかし物語が進むにつれ、その裏に隠された“巨大な仕掛け”が明らかになっていく、前代未聞のメタホラーです。単なる恐怖体験ではなく、ホラー映画そのものを解体して笑いに変える知的なパロディとして高く評価されています。

ストーリーはシンプル。男女5人が山奥のキャビンで休暇を楽しもうとするが、地下室から奇妙なアイテムを見つけてしまい、恐怖が動き出す──というもの。しかしその背後には“ホラー映画の典型的展開を演出する存在”が潜んでおり、観客はホラーの裏側を覗いているような感覚に陥ります。

ゾンビ、怪物、心霊…あらゆるジャンルの“恐怖のアイコン”が総登場し、ホラーファンなら思わずニヤリとする場面の連続。しかもそれらを操る者たちの存在が描かれることで、作品自体がホラー映画というジャンルへの風刺となっているのです。

恐怖と笑い、そしてメタ視点の楽しさを兼ね備えた『キャビン』は、「ホラー映画を観てきた人のための究極のパロディ」といえるでしょう。

ゾンビ・ストリッパーズ

公開年	制作国	上映時間
2008年	アメリカ	94分

映画紹介：
「ゾンビ映画もここまで来たか！」と叫びたくなる怪作が、この『ゾンビ・ストリッパーズ』です。舞台はストリップクラブ。軍の極秘ウイルス実験が流出し、ダンサーがゾンビ化──しかし観客はそれを「最高のショーだ！」と熱狂してしまうという、ありえない設定のパロディホラーです。

ホラーとエロスを強引に融合させたB級テイスト全開の作りで、笑いとグロが紙一重。ゾンビがポールダンスをするシュールな絵面は一度見たら忘れられません。“ゾンビ＝恐怖”という定番を逆転させ、娯楽の対象にしてしまう発想がこの作品の最大の魅力です。

もちろんスプラッター描写も容赦なし。舞台設定こそお色気要素たっぷりですが、ゾンビ映画としての血みどろなサービス精神も十分。ホラー好きもB級映画好きも、突き抜けたバカバカしさに笑ってしまうでしょう。

恐怖を茶化し、笑いに転化するパロディホラーの醍醐味を存分に味わえる一本。「B級ゾンビ映画の極北」として記憶に残る作品です。

ほぼトワイライト

公開年	制作国	上映時間
2010年	アメリカ	82分

映画紹介：
大ヒット吸血鬼ラブストーリー『トワイライト』を徹底的に茶化したのが、この『ほぼトワイライト（原題：Vampires Suck）』です。シリアスな恋愛要素をことごとく笑いに変え、ティーン向け超人気作を“ギャグ映画”に変貌させた堂々たるパロディ。元ネタを知っている人ほど爆笑できる仕掛けが満載です。

物語はトワイライトをほぼそのまま踏襲。人間の少女と吸血鬼の青年の恋愛模様が展開しますが、セリフや状況がどれもバカバカしく脚色され、ロマンチックさはゼロ。代わりに、シリアスさを逆手にとったギャグの連打で観客を笑わせます。

ティーン映画特有の“過剰なドラマ性”を笑いに変えるセンスは秀逸。さらに『トワイライト』を知らなくても楽しめるネタが盛り込まれており、幅広い観客層にウケる作りになっています。とはいえ元ネタを観た人なら、キャラのクセやシーン再現のバカバカしさにニヤリとすること間違いなし。

ホラーではなく恋愛劇をターゲットにしたパロディですが、“当時のブームを逆手に取った痛快作”として語り継がれる一本です。

処刑山 -デッド・スノウ-

公開年	制作国	上映時間
2009年	ノルウェー	91分

映画紹介：
雪山に現れるのは幽霊でも怪物でもなく──ナチス・ゾンビ！『処刑山 -デッド・スノウ-』は、その荒唐無稽な設定だけで観客の心をつかむ、北欧発のパロディ・スプラッターホラーです。真っ白な雪景色と血飛沫のコントラストは圧倒的で、B級好きにはたまらないビジュアルの連続。

ストーリーは、休暇で山小屋に集まった学生たちが、隠された財宝を巡って“蘇ったナチス兵士”たちに襲われるというもの。スラッシャーとゾンビ映画のお約束をてんこ盛りにしつつ、あまりに直球すぎる展開が逆に笑いを誘います。

手足がもぎ取られ、臓物が飛び出すグロ描写も満載ですが、作品全体に漂うのは不思議な“お祭り感”。真剣に怖がらせようとしているのに、結果としてギャグのように見えてしまうのが本作の魅力です。ホラーとコメディの境界線を越えたB級カルトとして、世界中で話題となりました。

ナチス×ゾンビ×雪山という唯一無二の組み合わせは、まさにバカバカしさの極み。「くだらないのに面白い」を体現した一作です。

シャークネード

公開年	制作国	上映時間
2013年	アメリカ	86分

映画紹介：
サメ映画の歴史に新たな伝説を刻んだ怪作が、この『シャークネード』です。巨大ハリケーンがサメを巻き込み、竜巻と共に都市を襲う──というトンデモ設定。荒唐無稽さとCGのチープさが逆に笑いを誘い、B級モンスター映画の象徴的存在となりました。

登場人物たちは真剣そのものに立ち向かいますが、サメが空を飛び、街を襲い、チェーンソーで迎え撃つ…といった展開は、もはやギャグの領域。「ここまでバカバカしいのに、なぜか熱くなる」という稀有な体験を与えてくれます。

低予算ながらSNS時代にバズり、シリーズ化まで果たしたのも特徴。B級ホラーの定番を逆手に取り、観客と一緒に楽しむスタイルが世界的に受け入れられました。映画史に残る“笑えるモンスター映画”といえるでしょう。

恐怖よりもアイデア勝負、そして何より勢い。「B級魂」を全力で体現したカルトパロディです。

死霊のはらわたⅡ

公開年	制作国	上映時間
1987年	アメリカ	84分

映画紹介：
サム・ライミ監督が自身の出世作をセルフリメイク＆セルフパロディ化したのが『死霊のはらわたⅡ』です。前作『死霊のはらわた』の流れを踏襲しながらも、恐怖だけでなくギャグとスラップスティック要素を大幅に増量。グロテスクとコメディが同居する、異色のホラーエンタメに仕上がっています。

山小屋に閉じ込められた青年アッシュが、再び“死者の書”によって蘇った悪霊に翻弄される物語。血飛沫が噴水のように吹き出す過剰演出、手首が勝手に動き出すブラックユーモア…すべてがやりすぎなのに、ホラー映画としてのスリルはしっかり健在です。

主演ブルース・キャンベルの体当たり演技は伝説級。恐怖に震えながらもギャグ的リアクションを見せる彼の姿は、ホラーコメディのアイコンとして今も語り継がれています。「怖いのに笑える」ジャンルを確立させた記念碑的作品といえるでしょう。

恐怖と笑いを極端に融合させた『死霊のはらわたⅡ』は、ホラー映画を愛するすべての人におすすめしたいセルフパロディの金字塔です。

“笑いと恐怖の融合”を楽しむなら、U-NEXTで

『最終絶叫計画』『スクリーム』『キャビン』といった、恐怖と笑いを絶妙に組み合わせたホラーパロディ映画も、U-NEXTなら多数ラインナップされています。

お約束を茶化すギャグ、メタ的な仕掛け、思わずニヤリとする風刺──
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ホラー映画は人を怖がらせるためのもの──そう思っていませんか？

実は「ホラーパロディ映画」には、恐怖と笑いを同時に味わえる独自の魅力があります。定番の“お約束”を逆手に取り、恐怖を茶化しながらも、ホラーへの愛をしっかりと込めた作品群は、笑いながらも背筋がゾクッとする不思議な体験をくれるのです。

もしあなたが「ホラーは好きだけど新鮮な刺激が欲しい」「怖さだけでなく笑いも楽しみたい」と思っているなら、ホラーパロディ映画はまさにうってつけ。くだらないのに面白い、怖いのに笑える──そんな二度おいしい恐怖を、今回紹介した10本でぜひ味わってみてください。